2020年2月7日
アメリカでは出生や婚姻があると州の役所に登録することが義務付けているため、相続人がアメリカ人の場合には、本人が州の役所または郡の支局に出向いて「出生証明書(CERTIFICATE OF LIVE BIRTH)」、「婚姻証明書(CERTIFICATE OF REGISTRY OF MARRIAGE)」を交付してもらいます。これが戸籍の代わりになります。
不動産の登記申請などでこれらの訳文が必要となります。訳文は、裁判所公認の通訳などに依頼しますが、翻訳者は公証役場(Notary Public)に訳文を持参して「宣誓供述書(AFFIDAVIT)」を作成してもらい、添付します。
さらに、パスポートと自動車免許証の写しも入手していれば万全と言えます。
<相続手続きに必要な証明書類>
イ) 出生証明書(CERTIFICATE OF LIVE BIRTH)
父と母のデータの他、出産時間、出産した病院名、立会人医師の証明と住所やサインがあり、戸籍の記載内容より遙かに詳細です。
ロ) 婚姻証明書(CERTIFICATE OF REGISTRY OF MARRIAGE)
新郎新婦のデータの他、州の結婚許可証の記載、証人のサイン、結婚式を執り行った牧師の証明、州の登録受理者のサインがあります。
ハ) 宣誓供述書(AFFIDAVIT)
翻訳した人が公証人の面前で宣誓の上、住所、経歴などを陳述し、それを公証人が記述して供述書を作成します。それに翻訳者と公証人がサインし、公証役場スタンプが押されます。
遺産分割協議の場合なら、サイン証明付きの遺産分割協議書に加えて、「出生証明書」、「婚姻証明書」およびそれらの訳文、「宣誓供述書」でワンセットの相続証明書類になります。