相続とは、親(被相続人)の遺産を家族や親族(相続人)が引き継ぐことを指し、相続する場合には、法律で定められた期限内に各種手続きを行う必要があります。また、相続は必ずしなければいけない訳ではなく、借金などのマイナスの財産がある場合には権利を放棄することもできます。遺言書の有無などにもよりますが、相続のポイントは遺産の調査・整理、分配などに絞られます。
相続手続きにはスピードが求められます。手続きには該当する法律の理解や、遺産・相続人の調査など手間のかかる作業が多いのです。また、手続きをふんでおかなかった場合に、兄弟間で遺産をめぐる争いが起こるのを防ぐためにも有効です。相続税を納める・納めないにかかわらず、メリットがある手続きなので、必ず行っておきましょう。
遺産をめぐって、家族・親族内でもめるケースがあります。被相続人が亡くなった時点で手続きをふんでおけば、あとあとになって「言った・言わない」の水掛け論になる心配はなくなります。
借金などのマイナス財産が多い場合に、「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の手続きを行うことで、それを回避することができます。
相続が発生した時点(被相続人の死亡を知ったとき)の財産は被相続人の名義であるため、財産の使用や処分には被相続人から相続人への名義変更が必要です。名義変更をしないと、預貯金を下ろせない、不動産の売却ができないといったことが起こります。相続財産の使用や処分には、遺産分割協議や名義変更などの手続きを行う必要があるのです。