よくある質問

介護してくれた相続人に、多く遺産を与えたい場合、どうすれば良いですか?

被相続人を長期にわたり介護・療養をしたり、面倒を見ていたりと、生前、被相続人に対して多くの貢献をしてきた人には、法律上、「寄与分」といわれる権利が認められています。

  1. 「寄与分」が認められるための要件:

次の2点のいずれかに当てはまる人は、「寄与分」が認められる可能性があります。

  • 生前、被相続人の事業に関し、労務の提供または財産上の給付をしたこと。
  • 生前、被相続人への療養・看護その他の方法によって、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をしたとき。

 

  1. 「寄与分」の権利を主張できる人:

法定相続人のみに認められる権利です。したがって、内縁の妻、事実上の養子、相続人の配偶者、家政婦などには「寄与分」は認められません。

 

<「寄与分」を定める時の注意点>

「寄与分」は、生前どの程度被相続人に対して貢献してきたか、貢献の時期その他あらゆる事情を考慮して、相続人同士で協議して決めることになっています。上記1.で説明したとおり、「寄与分」が認められるには被相続人の財産の維持・増加につき特別の寄与があることが必要になります。

ここでいう“特別な寄与”とは、あくまで財産上の効果を伴う寄与のことを指します。

単に親族間の常識的な扶養の範囲に含まれる寄与は、“特別な寄与”とは言えません。被相続人が事業をしてきたが、その事業にともに協力し、事業を成功させ財産が増加したとか、介護費用を何十年も被相続人の代わりに支払って、財産の維持を図った(減少を食い止めた)などが“特別な寄与”と言えるでしょう。

 

  1. 「寄与分」を定めるのに協議が整わない時:

「寄与分」について、相続人間で話し合いをしても、お互いの権利主張ばかりが先行して協議が整わないときは、やむを得ず家庭裁判所で「寄与分」を定める審判を申し立てることになります。ただし、家庭裁判所では、遺産分割調停において、この「寄与分」についての紛争を解決するよう求めることが多いようです。

このように「寄与分」を認めてもらうには、かなりの時間と労力がかかるケースもありますので、遺言を残してもらうのが一番よいでしょう。

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